12日朝、中・高学年が元気に舞う『子供三番叟』に続いて、いよいよ奉納歌舞伎の開幕です。
第一幕は、3人の来入児が初舞台を踏む『面箱持ち』とインタビューで明け、若者による本格的な『浄瑠璃寿三番叟』へと続きます。
第二幕は、母を慕う庄屋の孫「太郎吉」が、さまざまな縁に導かれ、武士として立身していく様を描いた大作『源平布引滝 九郎助住家の段』です。「太郎吉」を思う多くの者が自らの命を投げ出して支える感動の場面が、観客の涙を誘います。
またこの幕には、かつて「実盛」役を好演し、昨夏に急逝された若手リーダーの先輩に捧げる「追善公演」としての口上もあり、感涙と拍手喝采入り混じる素晴らしい舞台となりました。
第三幕、『身替座禅』は、大名「右京」の「寺仏堂にこもる」嘘に始まり、男女の愛憎劇が垣間見られるとともに、それぞれの華麗な舞で観客を魅了すべき幕です。3年女子と5年女子が侍女「小枝・千枝」役に挑戦をしました。
第四幕は、2年女子が「父の仇」に立ち向かう「犬坊丸」に挑戦する『夜討曽我狩場曙 二度目敷皮』です。捕らわれの「曽我時宗」自身にも「敵討ち」への思いがあり、2年女子が大人と交じって感情を発現するすてきな舞台となりました。孝道比類なき「時宗」への「頼朝」の恩情も見所でした。
地域の若手役者の堂々と演じる姿に、共演させてもらう職員も大いに感銘を受ける幕となりました。
さあ、舞台はいよいよクライマックス!
お待ちかねの「子供歌舞伎」へとつながっていきます!