2013年3月アーカイブ

峯っ子だより 3月号

巣立ちの時

校長 渡辺俊也

「やっぱり観音様のお祭りには雪が降るなぁ」と何人もの人に声をかけられました。今年の2月11日は、朝から雪が降りました。そんな中、4年生以上の子が歌舞伎の舞台で“子供三番叟”を奉納しました。参拝に来た人たちも、足を止め子ども達の三番叟を見てくれました。

三番叟を舞う子ども達の中に6年生の3人がいました。彼等にとっては最後の子供三番叟です。綾美さん、広大君、康佑君が成長した姿を見せていました。その3人は、次の日の奉納歌舞伎では、吉野山を立派に演じてくれました。綾美さんは静御前を静々と、広大君は熱があるのにも関わらず忠信の舞いを、康佑君は大きな体でコミカルに藤太を熱演しました。

clip_image002 私がこの3人に出会ったのは彼らが2年生の時でした。3人ともまだ小さくて元気いっぱいで、自分の言いたい事やりたいことを発揮して、それぞれが忙しく動き回っていたことを覚えています。それもかなり個性的に・・・・。その子たちが、吉野山の、静御前・忠信・藤太を演じたのです。それはもう、そのことだけで大感動です。3人が1・2年の時の担任の後藤ひとみ先生と話す機会がありました。12日の奉納歌舞伎は、仕事の都合をつけ“第六幕吉野山”を観にみえたそうです。ひとみ先生の話の中でも「1年生の時はこうだった、2年生の時はあんなふうだった」という話の後に、綾美さん・広大君・康佑君がりっぱに吉野山を演じるまでに成長した事をとてもうれしく思う、と話してくれました。

小学校の6年間は、中学や高校とは違う子ども達の成長を見ることができます。体が大きくなること、言葉の理解が深まりどんどん知識を吸収していくこと、人とかかわりその中から社会性を身に着けていくこと等など、大ざっぱにいえば、「人」としての基本を身につけ大きくなっていくと言えます。吉野山を演じる3人の姿は、clip_image004そのことを体いっぱい使って表しているように思えます。

3人が田峯小学校を巣立っていくのに合わせて、近藤家・原田家・神田家も保護者としての巣立ちの時を迎えます。6年間~?年間という長い間、田峯小学校の子どもたちを見守り支えて下さったご家庭の方々が卒業されることもとてもさみしく感じます。

このような巣立ちの時を迎える時いつも思うのは、「学び舎として、子どもが楽しく生活する場所として」田峯小学校の職員としてきちんとできただろうか、ということです。時間がたてば、“その時”はやってきます。それなりにしていても、様々な事を考え実行していても、時間としては“6年間”です。常に自問自答しながら次の新しい“時”を迎え、子どもたちを育んでいかなければと思っています。卒業という言葉とは意味が違いますが、田峯小学校も平成24年度の巣立ちの時を迎え、平成25年度に向かって飛び立つ準備をしなければならないと考えています。

・・・卒業記念特集・・・

卒業記念写真

 

平成19年4月 入学

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入学式で、ちょっぴり緊張しながら安全帽をいただきました。その後、6年間、事故に遭わず無事に過ごすことができたことは幸いでした。

親子茶摘み(2年生の時)

オヤオヤ手が遊んでいますよ…。

でも、今では牛糞作業でも一人前に仕事ができるようになりました。

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集合学習(3年生の時)

清嶺の子と一緒に勉強するときは、ついつい負けん気も出たりして…。

6年生では、運動会のリーダーとなってがんばりました。

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音楽の発表(4年生の時)

4年生の時には、篠笛に挑戦しました…。笛といえばリコーダーは、峯っ子の得意な楽器の一つ。町民音楽祭では、息の合ったリコーダー演奏を披露してきました。

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修学旅行とアメリカ訪問(5年生の時)

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clip_image019 子どもたちの一番の思い出となったのが修学旅行とアメリカ訪問。3人の顔が生き生きしていました。

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臨海学習と最後の子ども歌舞伎(今年)

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  広~い海を力いっぱい泳いだ臨海学習。そして、インフルエンザに負けじと、気力を振り絞って演じた最後の歌舞伎「吉野山」。やり遂げたという満足感を十分に味わったことでしょう。

☆仲間や多くの方に支えられ、今があることに心から感謝し、いざ、卒業です。

奉納歌舞伎 2月12日

“観音様のお祭りには雪が降る”という言い伝えのとおり、雪交じりの厳しい寒さが続く中、今年も観音様の大祭と歌舞伎の奉納が行われました。大入りとなった全6幕の熱演をまとめてみました。

★第一幕 三番叟『面箱持ち』

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来入児

☆校長先生からの質問に元気に答える圭輔くん。舞台に立って緊張していますかという校長先生の問いかけに、「是~んぜん。」と答える大物ぶりを発揮していました。頼もしい限りです。

 

★第二幕 『土蜘蛛』

藤昌三先生演出により初上演されました。

圧巻の第3場では、歌舞伎の醍醐味を堪能できました。

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万雷の拍手と歓声の中、幕を閉じた舞台上で、佐藤先生へ感謝の花束の贈呈が行われました。

★第三幕『伽羅先代萩御殿政岡忠義の場』

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死ぬるを忠義と云うことは いつの世からの習わしぞ…”

我が子をなぶり殺しにされた母親の心の葛藤が観客の胸を打ちました。

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★第四幕 『絵本太功記十段目尼ヶ崎閑居の場』

5年生以下の子どもたちが、豪華な若武者や姫様衣装に身を包み、戦国の世の非情さを見事に演じきりました

 

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★第五幕『恋女房染分手綱重の井子別れの場』

引き寄せて見れば見るほど胸迫る、離れかたなき憂き思い・・・

切なく哀しい話に、観客の声援もひときわ高まりました。

 

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★第六幕 『義経千本桜 吉野山道行の場』

子供歌舞伎最後の舞台となるだけに、気迫のこもった渾身の演技を見せた6年生の3人。今年の奉納歌舞伎のトリを飾るにふさわしい熱演でした。

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