子ども歳時記 1月

ようこそ 田峯へ!佐藤昌三先生・平松裕さん歓迎会の開催

1月10日・14日

clip_image002

歓迎式でスピーチをする佐藤先生

田峯小学校の8回のアメリカ訪問を現地で支えてくださっている佐藤昌三先生と平松裕さんが来峯されました。 お二人は、奉納歌舞伎の日までのひと月余り田峯に滞在され、谷高座の皆さんと一緒に歌舞伎「土蜘蛛」の初奉納をめざします。

この日は、谷高座をはじめ保護者・子どもたちも参加し、歓迎の意を表すと、お二人とも長旅の疲れも見せず、参加者の席を巡ったり、谷高座の皆さんと歌舞伎談義にさっそく花を咲かせたりして楽しいひとときを過ごされました。

clip_image005

佐藤先生と平松さんに自己紹介をする子ども達

また、14日には、学校でもお二人と子どもたちとの対面の会を行いました。子どもたちは、第8回訪米時のお礼や歌舞伎の配役名を交えながら自己紹介をし、歓迎の気持ちを伝えることができました。初めは少し緊張した面持ちでしたが、一人一人に言葉かけをする佐藤先生の優しい人柄に接し、すっかり打ち解けていきました。

学校では、今後、「お話を聞く会」「墨絵を学ぶ会」を通して、佐藤先生や平松さんとの交流を深めていくことをお願いし、快く承諾していただきました。

歌舞伎奉納までのひと月は子どもたちにとって貴重な体験機会となることでしょう。

集合学習(スキー教室) 1月18日

clip_image002[5]

clip_image004

 

 

茶臼山スキー場でで、清嶺小学校の友達と一緒にスキー教室を行いました。氷点下11度、風は強いものの、遠く南アルプスの峰々がくっきりと眺められる好天に恵まれたなか、子どもたちは元気いっぱいスキーを楽しみました。

clip_image005

clip_image007[4]

 

 

clip_image009

clip_image013

 

 

 

 

 

 

 

clip_image011

 

 

clip_image015

★今年も、田峯小の大先輩、増岡秀好さんにスキー講師をお願いしました。子どもたちの技能をきちんと見極め、スキー場のインストラクターとはまた一味違った円熟味のある指導をしていただくことができ、子どもたちだけでなく、職員も大いに勉強になりました。増岡さん、寒い中、本当にありがとうございました。

歌舞伎稽古 いよいよ始まる 1月19日~

clip_image002[7]

 

3学期に入り、日増しに高まった歌舞伎の話題。それだけ歌舞伎は子どもたちにとって一大関心事でもあります。(実はわれわれ職員も戦々恐々としていましたが・・・)

「稽古始め」(19日)の日を皮切りに、20日余りの歌舞伎稽古がいよいよ始まりました。

今日4時からかぶきの練習がありました。「太十」は図書室でやったので、少しやりにくかったです。

やっていると、広大くんのお父さんから、「もっとお腹に力を入れて汗が出るくらい。」と言われました。動作もがにまたで大げさにやらなくてはなりません。わたしはまだ、がにまたさえできません。だから、もっと練習をしたいと思います。踊りのようなところも、ちゃんと手が止まっていませんでした。広大くんのお父さんがやるのを見るととてもかっこよかったです。わたしもかっこよくおどりができたらいいなと思います。せりふを言うときも、わたしはまだ「自分」という感じになっています。

本番までには、光秀のように強くどうどうとできるようにしたいと思います。これからもいろいろなことに気をつけて、光秀に近づいていけるようがんばりたいと思います。

(五年 竹下裕唯)

この前から、歌舞伎の練習が始まりました。私は、「操」という役と「花四天」の役をやります。

花四天は何回かやったことがありますが、所作を忘れてしまいました。特に、戦いの場面を忘れてしまいました。本番までには、戦っている感じを出して完ぺきにしたいと思います。

操という役は初めての役です。女の役をやったことがなかったので、できるか心配でした。内またで歩いたりするのはすごくむずかしいです。所作も女の人みたいにやらないといけないので気をつけたいと思います。

わたしがむずかしいなと思ったところは、階段から降りたところです。所作がたくさんあるので、早く覚えたいです。

二月には歌舞伎の本番があります。それなので所作やセリフをしっかりできるようにして、本番は、いい舞台にしたいです。

(五年 山本実乃里)

台本を手に取り見て目を白黒する職員を尻目に、淡々と台詞の確認をしていく子どもたち。峯っ子の本領を見る思いがしました。

今年の外題は、初上演の「土蜘蛛」を始めとする全六幕です。美満寿師匠、寿々女師匠に、佐藤昌三先生やお弟子さんのジェームズさんも指導に加わり、谷高座のみなさんと一緒に奉納歌舞伎をつくっていきます。

 

clip_image006[4]clip_image006[5]

奉納歌舞伎

clip_image008

義経千本桜 吉野山道行きの場 (子ども歌舞伎)

★子供歌舞伎の集大成をめざす6年生3人の熱演をクラスメイトの5年生4人が力強く支えます。

clip_image010

 

 

絵本太功記十段目尼崎閑居の場 子ども歌舞伎

★5年生の女子を中心に、勇ましい戦国時代の武将の雄々しい生きざまと悲哀を1~5年生で演じます。

 

clip_image012

 

 

伽藍先代萩 御殿正岡忠義の場 子役として参加

 

clip_image016

★世継ぎをめぐるお家騒動。千松が毒見役として殉じたことがきっかけに露見する確執を演じます。

恋女房染分手綱 重の井子別れの場 子役として参加

clip_image018★子役2人の境遇の対比を通し、我が子との再会に揺れる重の井の心情を細やかに描きます。

 

土(つち)蜘蛛(ぐも)

★佐藤先生演出による、「能」の演目を歌舞伎仕立てにした大作。谷高座の名優たちによる幽玄な舞いと大立ち回りにご期待下さい。

clip_image020

 

佐藤昌三先生のお話を聞く会 1月22日

clip_image002[9]clip_image004

 

佐藤先生との交流会の1回目として、お話を聞く会と質問の時間を設けました。先生は、峯っ子が続けているアメリカ訪問の意義を分かりやすく噛み砕きながらお話して下さいました。50分近い話でしたが、1年生から6年生までどの子もお話に聞き入り、去年のアメリカ訪問と重ね合わせたり次回訪問への期待を膨らませたりしていました。

「佐藤先生のお話」のあらまし

○日本人と外国の人の違いとは

日本人と外国の人は、外見だけでなく、それぞれの国に生まれ育つことで身についてきたものがちがいます。みなさんが、歌舞伎など田峯の文化を身につけながら「峯っ子らしく」なるように、世界からみれば、わたしたち日本人は、この国の文化に根ざした「日本人らしさ」を自に身にまといながら育っているのです。

○日本人らしさに目を向けて

アメリカは多民族国家ですから、まずアメリカ国民らしさを教え込まれます。でも、その上で、一人一人は自分らしさ(個性)も大切にしようとします。日本人のよさは、まじめで勤勉なこと。だから、自分たちのよさ(日本人らしさ)をもっと大事にしていけるとよいでしょう。

○わたしのアメリカ生活50年

30歳でアメリカに渡ったとき、アメリカの人から求められたことは「日本らしさ」。だから自分でも「日本文化」を強く意識するようになりました。また、孤児院の子どもたちに絵を教える中で、絵にはその子の中に流れる血(民族・文化)がはっきりと表れることに気付きました。それ以来、美術教育こそ自分の天職であると考え、勉強してきました。

○“知恵”という日本の資源を生かして

折り紙には、紙以外の道具を一切使わず様々な形を作りだすという、日本人の素晴らしいアイデア(知恵)がいっぱい込められおり、人工衛星を作るといった最先端の科学技術にも生かされています。日本には資源は少なくとも「頭脳」という世界に誇る資源があります。だからこそ、あなたがたにも日本の文化のよさに自信をもち、しっかりと身に付けていってほしいと思っています。

 

clip_image007

アメリカでの暮らしぶりを話す平松さん

○歌舞伎の評判と課題

アメリカの子どもたちは田峯の子たちが歌舞伎を演じることを「信じられない」という目で見つめています。だから次の公演を楽しみにしています。ただ、多くのアメリカの人に観てもらいたくても時期や時間の問題など解決しなくてはならない問題がいっぱいあり頭を悩ませています。

○日本文化について

30年前にアメリカに渡ったとき、日本文化のことを何一つ説明できませんでした。アメリカで暮らすことで日本文化のよさに気づき、今では日本人としての生活スタイルを貫いています。

 

 

clip_image010[7]

はじめまして、ジェームズ・シャーマです。

日本やアジアの文化に興味をもち、大学で研究をし続けてきました。特に、「能」の静かな動きに関心があり、自分でも演じます。気に入っているのは「屋島」です。今は、佐藤先生の下で歌舞伎の勉強をしています。

今回、田峯に来られたことをとても嬉しく思っています。こうして歌舞伎の練習のお手伝いができることを光栄に思います。

 

子ども達の感想

○今日、2,3時間目に佐藤先生のお話を聞く会がありました。どんな話をしてくれるか楽しみでした。

先生の話はおもしろかったです。日本人とアメリカ人、白人と黒人とでは性格がちがうというお話がおもしろかったです。

佐藤先生のお話を聞いてアメリカに興味を持つことができました。それと、日本の伝統を考えるとおもしろいということがわかりました。話が聞けてよかったです。(5年 小川多貴)

○アメリカで生活して、日本のことを聞かれても大丈夫にするために。わたしも日本のことをもっと勉強していきたいです。 (4年 小川都規)

○アメリカのごはんは肉料理が多いことや、日本のマンガがアメリカでもはやっていることがわかりました。アメリカに行って交流するときは、かたくるしい顔じゃなくて、え顔で交流したいです。(2年 熊谷穂澄)

 

佐藤先生に「墨絵」を学ぶ会 1月31日

clip_image013[5]

「佐藤先生に学ぶ会」の第2弾として、墨絵に挑戦しました。先生は、実演を交えながら墨絵のよさや墨の濃淡を表わす工夫などを教えて下さいました。

clip_image015[6]

そして、子どもたちが挑んだ作品づくりの課題は、「竹」。若竹のようにすくすくと素直に育ってほしいという先生の思いも込められていました。

先生の筆さばきをまねようと意気込んだ子どもたちですが、見るとやるでは大違い。悪戦苦闘の2時間半があっという間に過ぎ去りました。

会の終わりには、子どもたち一人一人が、感想やお礼の言葉を発表しました。これも「墨絵の世界」にとっぷりと浸りこむことができた満足感からだったと思います。

佐藤先生、楽しい授業をしてくださり、本当にありがとうございました。

2020年10月

        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

月別 アーカイブ