峯っ子だより 12月号

がいこつさん                               事務主事 大北 亮

clip_image003[4]「読書」といえば秋なのですが、いつの間にか雪まで積もる冬となりました。今回は「読書の“冬”」ということで、絵本を一冊紹介させていただきます。

皆さんは、「がいこつさん」という絵本をご存知でしょうか?五味太郎という絵本作家の絵本なのですが、私は子供の頃、この絵本が大好きでした。

物語は、主人公のがいこつさんの1日を描いた短い話なのですが、温かみのある味わい深い絵柄と読みやすい文体で、子供の頃の私はこの話にやけに夢中になっていました。

・・・ ある日の夜、がいこつさんは夜中どうにも眠ることができず「どうしてだろう?」と原因を探り、散歩に出かけ自問自答を繰り返します。

彼は眠れない理由に、「お腹がすいているのかも」「髪の毛を切るのを忘れたかな」「ひょっとしたら人を待っていたのかもしれない」と街の中を歩き、生活を営む人々を眺めながら自問自答するのですが、その度に天の声が聞こえてきます。

「がいこつさんはがいこつなんだから何も食べなくても平気じゃない。」

「がいこつさん、貴方、髪の毛無いでしょ。」

「待っていた人もいたかもしれないけど、もう遠い昔の話でしょ。」

というような天の声に、「うーんそれもそうだな」とうなずきます。

1日かけても答えが見つからず、鏡で自分の姿をclip_image009フラッと見て、がいこつさんはついに眠れなかった原因を発見します。・・・

というのが、この「がいこつさん」の大まかなストーリーです。

子供の頃は、ただなんとなく好きだったこの絵本ですが、大人になってから読んでみると、また違った見方になります。

がいこつさんは、骸骨なのでお腹がすくことがなく、病気にもならない。頭に毛が生えていないので散髪にも行く必要がない。一見すると面倒な事をしなくて済む便利ながいこつさんですが、普通に生活を送る人たちを眺めながら、自分には関係がないなという風に素通りしていく彼の姿に、面白さと共にどこか妙な切なさが感じられます。

 

≪会員のページ≫

マラソン参加                熊谷 浩一

    先日、田峯小学校でもマラソン大会があり、子供達が一生懸命田峯を走ったそうです。子供達御苦労さまでした。

実は、自分も11月18日に豊田マラソン大会に参加してきました。まさか、自分がマラソン大会に参加するなんて、夢にも思いませんでした。事の発端は、9月上旬に同級生からの「豊田マラソン参加しない?」という提案でした。その時は、何も考えず軽く『いいよ』と答えたのがこのマラソン大会参加の始まりでした。この時本当に軽く返事したことを大会当日までは後悔していました。

clip_image011参加が決まり、9月中旬から毎週水曜日、午後9時から練習が始まりました。最初は子供達と同じように小学校の周りを走ることになり、まず1周からという事で走り徐々に周回数を増やすということでしたが、多分1km位だと思うけど、ホントに体力の無さを感じました。練習2日目からは、田峯は坂が多いということで清崎に変更しました。清崎では、昔中学校で走った清崎周りという1周3kmのコースを走る事にしました。確かに田峯よりは走りやすく、初日よりは楽に走れた様な気がしましたが、元から長距離を走るのは苦手なのに、運動不足・タバコなどで同級生2人のペースについて行けず、息がすぐ上がってしまいます。情けない。気持ちはあるのだが体がついて行けない。本当に毎週の練習が嫌でした。同級生2人は、1周から2周、3週と1日で走る距離を上げながら、毎週の練習とは行きませんでしたが、10km完走を目指して練習を行っていきました。自分はというと、大会まで最高で2周しか走れず、同級生2人は、完走は無理だと思っていたに違いありません。自分も実際そう思っていました。

clip_image013ついに大会当日。内心3kmぐらいでリタイアを宣告しようと思いながら大会を迎えました。真剣にそう考えていました。いよいよ10kmマラソンのスタート。どのぐらいの人が参加していたかよく分かりませんが、年代別にスタートしていきました。

最初の内は、3人で仲良く走っていましたが、徐々に2人に引き離され気づけば2人の背中は、遥か遠くに。分かってはいたが1人はさみしい。しかし、当日は天気もよく意外と走っていると気持ちよく感じました。驚いたのは50代・60代以上の方々の速さで、後からスタート年代なのに簡単に抜かれ、気づけば最終年代の方たちと走っていました。

スタートして自分の中では、6kmぐらい走った感じでしたが未だに4km通過の看板。愕然となりました。この時頭によぎった“リタイア”の文字。係員に申告すればリタイア完了。真剣に悩みました。リタイアするのか、しないのか。そんな時、不思議と周りの人たちの応援が耳に入りました。“がんばれ”の声。自分にではないかもしれませんが、不思議と力が湧いてきます。こんな事あまり経験したことがありません。本当に不思議。

なんだかんだで少し歩きはしましたが、ゴールの豊田スタジアムに帰り完走。順位は666位、タイム67分でした。30代では最後から数えた方が早い順位。しかし、ベリではなかったと思います。とにかく完走できた事に自分でも驚いています。同級生2人は60分を切りとっくにゴール。合流してからビールではなくアクエリアスで乾杯。最高にうまい。この時参加してよかったと初めて思いました。

大人になって初めて参加したマラソン大会でしclip_image015たが、少し若返った様な感じで、仕事では味わえない達成感があり、意外と面白かったですよ。本当につらいけど・・・。

来年は、60分を切れるよう練習したいと思います。娘たちに負けないように。今でも、水曜日にはサークルKに午後9時集合で走ってますよ。自分はたまにですが。

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2020年10月

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