「こころの ほっ(・・)と コーナー」ができました
養護教諭 伊藤 則子
11月中旬、職員室前廊下の壁に、「こころの ほっと コーナー」ができました。
このコーナーには、一言書いてある日めくりと鏡が掲示してあり、ホワイトボードと4色のペンも用意されています。そして、日めくりの言葉を読んで心に浮かんだことや鏡の中の自分の顔を見て思ったこと、友達の書いたことを見て思ったことなど、自由に書けるようにしました。
これは今年度の学校保健委員会のテーマ「心の健康づくり」の取り組みのひとつです。学校生活の中で自分の心の状態を振り返ったり、嫌なことを心の中にためておくのではなく、書くことで吐き出したり、友達の考えていることを知ったりと…書き込みを通して、共感し合ったり、時にはアドバイスをし合ったりして、子どもたち同士が互いをもっと身近に感じ合えるようにしたいと考えています。
また、それとともに考えたい問題があります。今、ネット社会の発展と共に、「自分本位で他をかえりみない“主張”」が横行し、時には人を落としこめるような事態が深刻化しています。匿名・仮名のうえにグループ化し、いじめの温床ともなるなど人権問題化しつつあります。便利なツールを正しく活かすためには、使い手が責任と他者への思いやりを持つことが欠かせません。子どもたちには、ネット社会のエチケット(=ネチケット)などコミュニケーションの望ましいあり方を今から学んでいってほしいと思っています。
まだ始まったばかりなので、落書きコーナーになっていますが、まずは恥ずかしがらずに、自分の思っていることを書くことができればと思っています。ちなみに、今回の日めくりの言葉は、「自分から こんにちは 自分から ごめんなさい まず自分から心をひらこ まず自分から 口をひらこ」です。
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文庫が苦手で漫画好き♪
小川 宏樹
最近、読み応えのある作品を見つけました。といっても、本屋さんで平積みされていたものですが・・・。
『信長のシェフ』(芳文社、原作:西村ミツル、漫画:梶川卓郎)週刊漫画TIMES(タイムズ)不定期連載というマニアックな作品。現在のところ5巻まで単行本が発売されています。
どんな漫画なのか簡単に説明をすると、「レストランで働いていた男(ケン)が戦国時代にタイムスリップし、織田信長に雇われて活躍する」というSF戦国グルメ漫画です。
タイムスリップした先は、永禄11年(1568年)の京都。三好の残党に追われ傷ついた主人公が、地元の鍛冶屋に拾われたところから物語が始まります。信長の伊勢国侵攻、越前・朝倉攻め、金ケ崎の退き口、小谷城攻め、姉川の合戦と合戦物語がしっかりと続きます。主人公の『ケン』は記憶は無くしているものの、料理に関する知識はとても深く、戦国時代には手に入らなかったであろう食材を、地のモノで代用し、まだ開発されていなかった調理法で料理を作っていき、武士たちを唸らせます。
『食事は腹を満たすもの』という戦国時代、新しいものが好きな信長は、ケンの造る新しい料理に価値を見い出し、戦略にも活用し、周りに恐れられている暴君信長自身もケンに心を許していきます・・・が、心を許しきらないあたりが武士(もののふ)らしくてかっこいいです!
いろんな戦国時代漫画を読んできましたが、歴史背景を外さないストーリーの作り込みと、「もし戦国時代に現代料理を出したら、きっとこういう感動を与えるだろう」と共感できる表現が心地よく、とても痛快です。
戦国時代の史実を、ある程度理解したうえで、この『信長のシェフ』を読み込む方が面白いと思うのですが、うちの長女は宿題もやらずに5巻を一気読みし、「面白かった~(=^▽^=)♪」と満足げに言いました。ちなみに長女は『鬼平犯科帳』も読みます。(漫画だけど)