

絶好の交流会日和となりました。さわやかな青空にはとんびが輪を描き、ホトトギスの声が響いています。他校と交流を深めることはかないませんでしたが、4月から練習を重ねてきた成果を発揮する日です。


勝利をめざして戦った「指導会」から、スポーツを通して自己を高め、交流を深める「交流会」へとシフトして初めての年。東栄小学校では、「なりたい自分」をめざして、練習から取り組んできました。「あきらめない自分」「強いサーブが打てる」「声を出す」「自分から話しかける」...。
しかし、緊急事態宣言が発令され、今年も郡全体の「交流会」は中止。校内での開催となりました。実はここで、ある決断をしました。試合中心ではなく、もっとテニス・卓球を楽しめる内容にしよう。練習時間も少なくなり、まだ技術が十分ではない子どもたちにとって、試合に向けた意欲がわいていなかったのです。この日から、子どもたちの様子が目に見えて変わってきました。




テニスは、3分間に何回ラリーが続いたかを蓄積して数えます。自分の実力に応じて近距離で打ったりロングで打ったりします。3コートに分かれての団体戦。うまく返らなくてもラケットに当たればカウントされるため、最後までボールを追いかけます。どうせ勝てないとあきらめていた姿はありません。運動量も、ボールを打つ回数も、何倍も増えました。交流会当日、真剣にボールを追い、3分間休むことなく動き続ける子ども達。白熱したラリー戦が繰り広げられました。




卓球は、前半2つのリーグに分かれてのリーグ戦を行いました。できるだけ多くの試合ができるように考えました。後半は、総当たりのラリー戦です。時間内の最高数が得点となります。相手のとれない球を打つ試合とは違い、どうしたらラリーが続くか考えなければなりません。スタートの合図を待つ子どもたちの集中した真剣な表情に、胸が熱くなりました。


終了後、振り返りを行いました。
・友達とのラリーが楽しくて気持ちよかった。
・自分が打ちやすい球を打ってくれたおかげで、100回などのラリーが続いた。
・ミスった時も「ドンマイ」と声をかけてくれた。
・どうしたら回数が増えるか、みんなで協力したり頭を使ってやった。
・ボール拾いも協力して、たくさんつなげることができた。
・「あきらめない」「すばしっこい自分」になれた。
・もっとボールをコントロールできるようになりたい。
どの子もみんなが目標をもち、できるだけたくさん身体を動かしてボールを打つ。相手の取りやすいところにボールを打つことを通して、ボールコントロールだけでなく優しさや感謝の気持ちも育つ。勝利をめざして切磋琢磨する機会はこれからたくさんあると思います。今回は、体を動かす気持ちよさ、スポーツの楽しさを全員が味わえたのではないでしょうか。新しい発見、可能性がたくさんあった交流会でした。