1年美術 オリエンテーション

 美術の大好きな豊根中の生徒の皆さん、そして良かったら他校の皆さんも!

 臨時休校対応のため、自宅でできることを非常勤の美術の先生が用意してくだいました。臨時の学校登校日に、学校に置いてある絵の具セットや美術を教科書も持ち帰って、ぜひ自宅で取り組んでみてください。


1年美術 オリエンテーションのプリント.pdf

Ⅰ 美術の先生の自己紹介
 荒岡吉朗(あらおかよしろう)。36年間小学校や中学校の先生をして、津具中学校を最後に退職。1年間先生をお休みして、4月から美術の授業がある日だけ勤めることになりました。美術の学習を通して、みなさんが「自分なりの答えを生み出す力」をつける手助けができたらいいなあと思っています。よろしくお願いします。
 最初の授業は、プリントでオリエンテーションです。

Ⅱ 美術で何を学ぶのか?
(1)表現する活動‐美術はタンポポだ!-
 美術の表現する活動をタンポポにたとえてみたいと思います。今から10秒間、タンポポの姿を思い浮かべてください。
 緑色の葉があって、くきの先に黄色い花が咲いている姿を思い浮かべたと思います。
この花が、美術で言うと「作品」にあたります。
 地面の下にはタンポポの根があります。いくつのも根が伸びています。長い根は1メートル以上あります。目には見えないけれど、実は植物の体の大部分をしめるのが根。この根が、美術で言うと「探求の根」です。自分が感じたことや考えたこと、思いついたことや調べたことなどを言葉やスケッチでかいたり、「これはいい」と思ったことを集めたりすることで、探求の根が伸びていきます。この活動が美術のノートやスケッチになります。それがどんなものなのか、1年教科書のP46・47を見てください。
 タンポポはタネから育ちます。このタネが、美術で言うと「興味のタネ」にあたります。興味のタネは「こうしたい」「こう表したい」「どうなっているんだ?」「なんでだろう?」「どうしたらいいんだろう?」というような自分の中にある興味や好奇心や疑問です。
 タンポポはタネから根を伸ばして成長していきます。そしてあるとき花を咲かせます。美術の表現する活動は、自分の中にある興味のタネから、自分なりのものの見方で探求の根を伸ばし、作品という「自分なりの答え」を生み出す活動なのです。みなさんの興味も、ものの見方も変わっていくので、自分なりの答えも変わっていきます。
(2)鑑賞する活動‐鑑賞には決まった正解がない!?‐
 美術の学習としての「鑑賞のしかた」を教科書の作品を例にして説明します。
 まずは教科書の2・3ページを開いて作品を見てください。
1 あなたは、この作品の中に何を見つけましたか?(たくさん見つけましょう。)
2 色や形やつくり方(描き方)で気がついたことは何ですか?
3 見つけたり気がついたりしたことから、あなたはどんな感じがしましたか?あなたは
 何を考えましたか?
4 この作品の作者はどんなことを表したかったのだと思いますか?あなたがそう思う
 のは、この作品のどういうところからですか?
5 あなたはこの作品を見てどんな感じがしましたか。あなたがそう感じるのは、この
 作品のどういうところからですか?
 やってみましたか?これらのことに順に答えていくと、自分がどんなふうに感じるのか、自分が「いいなあ」と思うものがどんなものなのかがわかってきます。作品を鑑賞するということは、決まっている正解を見つけ出すことではありません。あなたがどう感じてもどう考えても、それがあなたなりの答えであり、自分なりのものの見方です。鑑賞をして、「なんだこれは!?」と心が動くと、自分なりのものの見方が広がります。
 学校では、みんなで話し合います。鑑賞に決まった正解がないのに、なぜ話し合うのでしょうか?それは、作者を含めた他の人たちがどう感じどう考えたかを知って、他の人たちと自分の同じところや違うをところを認め合うためです。人と同じだったり違ったりしてあたりまえ。鑑賞に正解や間違いはありません。「そんな見方もあるんだね」と認め合うことで、自分なりのものの見方が広がって、どんどんバージョンアップしていきます。

Ⅲ おうちで美術(宿題)
課題1 5月11日~5月15日
○自分だけの「美術ノート」をつくろう。
・配った普通のノートを自分だけの「美術ノート」に変身させます。
・美術の教科書と同じ向きに開くようにして使っていきます。
・表紙には必ず「美術ノート」というタイトルと「氏名」を描きます。タイトルや氏名は、自分が気にいった大きさや形や色にしましょう。色鉛筆・ペン・マーカー・絵の具など、何を使ってもいいですよ。別な紙などに描いたものを貼りつけてもいいですよ。表紙全体に貼ってもいいですよ。表紙の空白や裏表紙に模様やキャラクターやイラストなど、あなたの好きなものを描いたり貼ったりしてもいいですよ。あなたのアイデアしだいです。
○さっそく「美術ノート」を使いましょう。問題です。
「美術で何を学ぶのか?」今のところの自分なりの答えを、絵や図や言葉で「美術ノート」にかきましょう。(日付も書いてね)
「美術ノート」には、課題ではないことでも、興味のあることをどんどん描いたり貼ったりして、楽しいノートにしていきましょう。2冊目からは自分で用意してね。
課題2 5月18日~5月22日
○教科書の作品を鑑賞しよう。
・教科書の中から鑑賞する作品を1つ選びましょう。(2・3ページの作品でもいいです。)
・何ページの何という作品を鑑賞するのか「美術ノート」に書きましょう。
・Ⅱ(2)鑑賞する活動で説明した順に、見つけたことや感じたり考えたりしたことを「美術ノート」に書きましょう。絵や図を描いたり色をつけたりしてもいいですよ。
(おまけ)時間があれば、2つ3つと鑑賞して「美術ノート」に記録しましょう。
課題3 5月25日~5月29日 休校が延長になったら次の週も続けましょう。
○スケッチをして、見て描くことを楽しもう。「見て描く楽しみ」教科書P8~11
・教科書のP8~11を参考にして、あなたの身の回りにある気にいったものを選んで「美術ノート」にスケッチしましょう。
(おまけ)時間があれば、2つ3つと違った向きから描いて気にいった形を探したり、違う色をぬって気にいった色を見つけたりしてみましょう。
→ 学校が再開したら「美術ノート」のスケッチの中から1つを選んで、画用紙で展示用の作品に仕上げる予定です。
おまけ 美術の教科書をすみからすみまで読んでみましょう。発見や驚きがありますよ。

学校で美術の授業がある日には、教科書と「美術ノート」を持って来てくださいね。

2020年10月

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