台風24号報告「対応について行政や地域、保護者の皆様に感謝」

県内に大きな被害をもたらした台風24号は豊根村にも多くの被害をもたらしました。村内の多くの箇所で道路の通行止めが続き、豊根村富山地区では39世帯74人が孤立状態となっていました。報道はあまりされていませんが、坂宇場地区の151号線、三沢地区の数箇所等も通行止めでした。村内に入る151号線、東栄地区も電柱の倒壊で通行止め。他も雨量規制で、新城方面の教職員は、月曜日、交通遮断休暇を余儀なくされました。

(記事作成10月4日 文責 校長 ※ 青色部分は、10月5日修正部分

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※ 水曜日まで続いた151号線、東栄方面通行止め。(津川から大沢方面を撮影)

※ 右写真は解除後の水曜夜、現場を撮影。撤去のため、電柱を2つに切断した模様。横に新しい電柱が立っている。ガードレールも破損。

豊根村の被害状況についてテレビや新聞でも多数報道されていました。(10月5日付、中日新聞の1面に掲載されています。昨日はヘリコプターも飛んでいました。地元TV局でも昨夜報道されていました。富山地区の状況を空から撮影した映像が動画サイトで閲覧できます。)

(中日新聞掲載終了)

2018年10月4日中日新聞より(この記事・写真は、中日新聞社の許諾を得て転載しています。掲載期限2018/12/31)

村外にお見えの卒業生の方々が心配されている声も聞きました。そこで、行政や地域の方々の取り組みをレポートします。(なお、子どもたちは大きな被害もけがもなく元気です。)

台風が通過した10月1日(月)は休校を余儀なくされました。前の週から、給食をカットしていました。停電も続いて、牛乳や冷凍食品の保管、牛乳や市場の生鮮食料品の納入について、調理場担当者が対策を検討していました。学校や調理場は早い段階で停電が解除され、一安心しました。(村内他地区や、各教職員の村内外のご自宅は、遅いところでは水曜日の夜まで停電が続いていました。)

月曜日は、特に三沢地区の児童生徒の通学について、行政が多くの工夫をしてくださいました。迷路のようなルートを作成し、小中学生全員を、翌日火曜日には通学させることができる体制が整いました。そのルートを確認するため豊根村の地図を広げたほどです。(子どもたちは普段より多くの時間、バスに乗ることになってしまいました。)

坂宇場地区も迂回路によって通学できることになりました。富山地区の道路がかなり寸断されていると、早い段階で役場から情報が伝わっていました。授業再開をどうしようか、検討を重ねました。

※ 富山地区の被害についても、村当局が何度も県当局との交渉を重ねているということを聞いています。新聞報道でも、愛知県知事も、「できるだけ早く通行が確保できるように、現場では、全力で取り組んでいる」というコメントをしてくださっています。

月曜日のうちに、調理場担当者や志高寮担当者のご努力で、火曜日の給食、寮泊の手配もできました。

残すところは富山地区です。本校は平成27年度、富山中と豊根中が統合し、新しく豊根中がスタートしています。本年度、3年生に富山地区の生徒が在籍しています。前回の台風に続いて、今回も孤立状態となってしまいました。

火曜日が来ました。飯田線も新城以北は運休でした。富山地区の生徒が登校できない状況でしたが、苦渋の決断で授業を再開しました。

富山地区の生徒とは、自家発電で時々つながる固定電話を通して、担任が生徒と連絡を取り合い、富山支所等で自主学習をしてもらうことになりました。

水曜日、飯田線が復旧しました。大嵐駅から浦川駅まで1時間電車通学、そこから役場の職員の皆さんととともに、公用車で東栄から津具へ迂回し、さらに1時間かけて登校することができました。合計2時間の通学です。疲れているだろうに、他の生徒に会える喜びか、笑顔で登校!ひと安心しました。

残すは、木曜日に設楽町名倉で行われる駅伝大会への対応です。

まず、弁当問題です。まだ、停電や交通困難が続いている富山地区や三沢地区のご家庭に、弁当を作っていだだくのは大変だという判断で、該当するご家庭に限って、有料で弁当を提供する準備を整えました。

さあメールを配信して各家庭に連絡をとろうとしたところで、停電が解除されました。関係するご家庭に問い合わせ、解決しました。

最後に、富山地区生徒が、早朝から行われる駅伝大会に、どうしたら間に合うか、電車の時刻や、浦川から名倉までのルートと時間の確認。どの車を使うか、電車の運賃の負担について。そして、遅れて名倉についてから、どのように試合参加にこぎつけるか、担当の先生方がみんなで知恵を出し合いました。

こうして富山地区を始めとして、本日木曜日、すべての地区の生徒が、駅伝大会に参加できました。早朝の集合については、普段より早い時間にご自宅を出発せざるを得ないご家庭も多かったと思います。ありがとうございました。

保護者の方々や地域の方々のご協力により、豊根中駅伝部全生徒が、嬉しい思いも悔しい思いも、全員で共有し、大きな思い出をつくることができました。

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駅伝大会の開会式では、新城設楽支所長さんはじめ、ご来賓の皆様が、「今回の台風によってなにげない日常に感謝する気持ちになれた。この駅伝大会に参加できたことの喜びをかみしめて、大会に全力を尽くして欲しい。」という旨の挨拶をされました。中学生はみな、共感できたと思います。

今回、多くの交通遮断や停電があり、保護者の皆様や生徒の多くが不自由な生活を体験しましたが、多くの方のご尽力により、通常の学校生活や寮生活、学校行事を実施することができました。感謝申し上げます。

まだ、東栄町の御園に向かう道は通行止めで、完全復旧までは、さらに多くの方のご努力が必要かと思います。通学最優先に取組んでいただいたことに重ねて感謝申し上げます。

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※ 中学校入り口の道路の前、御園に向かう道の通行止めを知らせる看板。

2020年10月

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