7月5日(木)に、2年生の家庭科の授業がありました。
この日の授業のテーマは「うま味」について。うま味の効果を体験するために、5種類のうま味成分を比較する授業です。
”だし”は食品のうまみ成分を引き出したものです。うまみ成分は水に溶けやすいので、浸したり、煮たりすることで水中に染み出させることができます。


今回の授業では、素材の匂い、だしのみの味、みそを加えての味を体験し各自がおいしく感じた順位を出したました。
①昆布

昆布の旨み成分は、”グルタミン酸”によるもの。
昆布を30分間水に浸しておき、その後鍋を火にかけ、沸騰直前に昆布を取り出します。
②かつお節

かつお節の旨み成分は、”イノシン酸”によるもの。



沸騰したお湯に、かつお節を入れ、再び沸騰させ火を止めます。
かつお節が沈んだら、うわずみをこし器でこしてだしをとります。
③干ししいたけ

干ししいたけの旨み成分は”グアニル酸”によるもの。
干ししいたけの白い側を下にして、約1時間水に浸しておく。
④煮干し

煮干の旨み成分は”イノシン酸”によるもの。


鍋に水を入れ、頭と腹わたを取り除いた煮干を半分に裂いて入れ、強火で加熱します。
⑤混合だし(昆布+かつお節)
だしを2種類合わせる事で、旨み成分が約7倍も強まります。

それぞれのだしが準備できたところで、だしだけの味を比較してみました。


「素材の香りがしているけどだしだけでは薄い味」という生徒たちの感想でした。
そこで、味噌を加えて味を比較しました。


味噌を加えてみると、だしだけのときと比べて、飲みやすくなり、旨みも感じやすくなりました。「給食の味噌汁の味がする」という感想を言う生徒もいました。
生徒のアンケートで一番おいしく感じたのは、2種類のだしを合わせた混合だしでした。
やはり、2種類のだしの相乗効果により旨みが増すようです。
すると、ちょうど給食センターから給食を届けに来た調理員さんを見つけた生徒が、先生に、「給食や寮食のみそ汁に使っているだしを聞いてきても良いですか?」と一言。
調理員さんに質問してみました。
調理員さんからの回答は、「給食は、煮干しとほんだしなどの顆粒だしを使っており、寮食ではいりこだしを使っている」との事でした。
今回の授業で、素材それぞれのだしの取り方、うま味の秘密を知ることができました。これ以外にも、給食と寮食で飽きがこないように、だしを使い分けていることを初めて知ることができました。
とても楽しく、おいしい授業でした。