閉校式では、大勢の方にご参加いただき、ありがとうございました。富山小中学校、ありがとう!(H27.3.28)

春の心地よい風と、快晴のもと、富山小中学校に現在や過去にかかわってきた方たちや来賓の方たち大勢が参加してくださり、盛大に富山小中学校の閉校式を行うことができました。

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まずは、村長の伊藤様、教育委員長の坂口様からからあたたかいお言葉をいただきました。

それから原田小学校長、村井中学校長が、閉校することについての思いを伝えました。

IMG_1062原田小学校長は、「3月20日の卒業式、24日の修了式で、11人の子どもたち全員が巣立っていきました。本校は明治16年12月24日に開校以来、142年の間多くの子どもたちが学んできました。この校舎は昭和33年12月に村の方々がお金を出し合って建設されました。また、天竜川の石を村の人たちが運び上げてきて石垣を作り、それが子どもたちを見守ってきてくれました。小中一貫教育の一つとして子ども村活動を行ったり、山村留学生と共に過ごしたことにより、小中学生が一緒に学び、社会性を身につけてきました。本校から得た豊かな感性や学んだことはこれからもいろいろな地で受け継がれていかれるものと思います。」と話しました。

IMG_1076村井中学校長は、「いよいよ閉校し、124段の階段に子どもの姿がなくなるかと思うと寂しい思いがします。これまでの本校の歴史を振り返ると、いつも地域の方や山村留学の関係の方に支えられてやってこられたと思います。村の人たちの教育にかける思いが詰まった校舎で、学校と地域、山留関係の方が一体となって生徒の教育活動に取り組んできました。みなさんとは頻繁にコミュニケーションをとり、とても楽しかったです。まさに教育の原点はここにあると思います。

伝統として行ってきた部活動の弓道にも、最後まで真剣に取り組み、昨年度は輝かしい成績も残しました。

ここ富山で学んできたことを生かして、新転地でもがんばってほしいです。また、いつかこの地に集まって、みんなで思い出を語りましょう。」と話しました。

その後、衆議院議員今枝様、愛知県議会議員峰野様、東三河教育事務所新城設楽支所長平井様、村議会議長熊谷様から、心温まるご祝辞をいただきました。

そして、児童生徒を代表して小学生のEさん、中学生のU男君があいさつをしました。

IMG_1116Eさんは、「私は富山小学校の491番目、最後の卒業生です。私は1歳の時に富山へ来て以来ずっとこの地で育ちました。杉の子保育園、富山分園での3年間は、毎日この校舎に給食を食べに来ました。小さい頃から、みんな兄弟のように接してくれました。

小学校での6年間、富山小中学校のみんなは優しくて、気配りができて、てきぱきと動ける子ばかりでした。いつもすごいなあと思って見ていました。私もそんな上級生になりたいと見習ってきました。

地区のみなさんも、いつも気さくに声をかけてくださいました。授業の講師として、農園活動の先生として、そして読み聞かせの『母絵夢』として、私たちのために楽しく教えていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

閉校は寂しいですが、ここで学んだことを大切に、力いっぱいがんばります。本当に今までありがとうございました。

さようなら、富山小中学校。」と話しました。

IMG_1118U男君は、「今日、ぼくたちの母校、富山中学校は、68年の歴史に幕を閉じようとしています。その間に、富山唯一の中学校として、476名の生徒を送り出してきました。諸先輩の思い出のつまった学校だと思います。

僕は平成14年に生まれ、13年間富山で生活し、10年間も、この屋根付きの運動場で遊び、村民の方々が寄付してくださって建設された校舎で勉強し、地元の調理員さんたちが作るおいしい給食を食べてきました。富山小中学校に対する思いは人一倍強いです。

『子ども村活動』はここでしか経験できないことだと思います。特に今年は農園活動が充実し、小中学生が協力して様々な作物を育てました。『子ども村祭り』には、豚汁や芋料理を作り、お客さんたちに振る舞うことができました。小中学生が協力し、僕自身もリーダーシップをとった活動なので、とても満足しています。

富山小中学校で好きな場所は、元小学校1・2年教室です。僕が小学1年生の時、小学生みんなで話をしたり、中学生も来て声をかけてくれたり遊んでくれたりしました。そんな校舎に足を踏み入れるのも今日で最後だと思うと、寂しい気持ちになります。

統合が決まってから、僕たち地元の小中学生の心を揺れ動きました。家族で何度も話し合い、悩みました。運動会や文化芸能発表会などの行事のたびに、『最後の』という意識をもち、僕たちなりに精一杯がんばってきました。今日、閉校式の日を迎え、その重さを実感せずにはいられません。

僕はこの校舎で7年間学んだことを誇りに思っています。校舎、屋根付き運動場、伝統ある校風、先輩、仲間、先生方、地域の方々、全ての何もかもに、心から感謝の気持ちを伝えたいと思います。

4月からは、2つ目の母校となる『豊根中学校』に通います。不安がないと言えば嘘になりますが、新たな仲間たちとのコミュニケーションをとりながら、前向きに生きていこうと思います。

『ありがとう、富山小中学校』」

2人のこの学校や仲間への愛情、これからもがんばっていこうという意志には、感極まるものがありました。今後の活躍、そして何よりも健康で楽しく生活できることを願っています。

それから、中学生のT子さんの伴奏で、校歌を斉唱しました。

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T子さんの伴奏も上手だったし、子どもたちも先日の村松裕子先生に教えていただいたことを意識して、よい表情で歌えました。200人余りが全員で歌った校歌は圧巻でした。

そして、いよいよ校旗返納です。原田小学校長、村井中学校長が教育委員長さんに校旗を手渡しました。

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これで本当に富山小中学校が閉校してしまうということを実感し、何ともいえない寂しさがこみ上げてきました。でも、本当に大勢の方にご参加いただき、あたたかいお言葉をいただき、盛大に閉校式が行えたことが何よりです。IMG_1011

閉校式に大勢の方にご参加いただきありがとうございました。また、これまで富山小中学校の様々な活動にご支援、ご協力をいただき、ありがとうございました。

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ありがとう、富山小中学校!さようなら!