10月3日、本校講堂で1~4年生を対象に、公益財団法人ベルマーク教育助成財団主催の一輪車講習会が開催されました。
この講習会は、子どもたちに一輪車の全国的・国際的な大会入賞者の技術や演技などの「本物」に触れてもらおう、一輪車に親しんでもらおうと、平成9年度から始められたものだそうです。へき地の学校を対象に実施しているとのことです。
今日の講習会では、一輪車の競技(演技)大会で日本一・世界一に輝いたインストラクターの方にすばらしい技を見せていただいた後、インストラクターの方に直接手を取って教えていただきながら新しい技に挑戦しました。
インストラクターのお姉さんは鈴木奈菜さんと須郷真弥さん
お二人とも、全日本の大会でも、国際大会でも、何度も優勝経験がおありで、日本の中でも一輪車の第一人者と言われている方です。現在は、全国大会の審査員を務められたり、世界大会に出場する選手の技術や振り付け指導をされたりするほどの一輪車のプロ、エキスパートでいらっしゃいます。
模範演技は、全校児童が見させていただきました。
鈴木さんが技について紹介してくださり、須郷さんが実演してくださいました。
子どもたちの目は、須郷さんが繰り出す見事な技に釘付けになり、「おお!」「わあ、すごい!」と歓声を上げ、拍手喝采する場面がたくさんありました。
初めて見る技やダイナミックな技に、驚きと感動の連続!
お二人は、音楽に合わせて演技もしてくださいました。バックやターン、コーナリング、スピン系の技、スタンディング系の大技などが、多種多様に組み込まれていて、まるでサーカスのようでした。
ダンスやバレエのような一輪車による演技に、会場中のみんなが笑顔になり、心も満たされました。本当に華麗な美しい演技で、うっとりと見させていただきました。
どの技も切れとスピード感があり、大きくて、凛としていて、素敵でしたが、特にY字バランス、アラベスクは、優雅で圧巻でした。
そして、模範演技の後、お二人は、子どもたちへ一輪車の指導をしてくださいました。
1~4年生が二組に分かれ、お二人から乗車前の点検の仕方や一輪車の乗車時の姿勢、いろいろな乗り方、難しい技などについて教えていただきました。
お二人は、とてもにこやかで優しく、そして、ポイントを的確におさえて分かりやすく教えてくださるので、子どもたちは、みんな、安心して練習することができました。
跳び乗り(ジャンプ乗り)などの新しい技を教えていただき、今日の講習会で成功させた子も何人かいます。
手取り足取りの親切なご指導と動画なども用いた視覚的なご指導のおかげで、子どもたちは、正しい乗り方や新しい技を習得していきました。
目線や頭の向き、腰の位置、姿勢などに着目した適切な指導助言は、担任の教師にとっても、今後の指導の参考になりました。
思うように技ができなくて悔しくて泣けた子もいましたが、「泣けちゃった子もいたけれど、涙は、一生懸命挑戦した証拠。よくがんばったね。」と、優しく励ましてくださいました。
また、「清嶺小学校の子は、いっぱい拍手もしてくれて、反応もとってもいいので、うれしいな。」「今日はとても楽しく一輪車教室ができました。ありがとう。」などと、笑顔で語ってくださいました。
お二人は、子どもたちに大変励みになるこんなお話もしてくださいました。
「みんなと同じ頃から一輪車を始めたんですよ。小学校2年生からでしたよ。それから、毎日、毎日練習して、新しい技にどんどん挑戦して、一輪車の大会にも出るようになりました。さっきの技(Y字バランスの大技)は、私が世界で始めて成功させました。一輪車が大好きだったから、毎日、毎日たくさん乗ったから、こんなになれました。みなさんも、これからも一輪車にいっぱい乗って、たくさん練習してください。きっと上手になります。」
「私は、3歳から一輪車を始めました。できないとあきらめずに練習をすれば、必ず誰でも乗れるようになります。いろいろな技もできるようになります。乗れるようになった子は、一生懸命練習している子にアドバイスしてあげてね。みんなで練習していけば、みんなが上手に乗れるようになります。今日、練習したことや知ったことを、一緒に運動会をする隣の学校の友達にも教えてあげてね。今日のことを、来年の運動会の一輪車の演技にいかしてくださいね。みんな、一輪車をがんばってくださいね。」
世界一の方との出会い、本物との出会いは、子どもたちにとってすばらしい学びをもたらしてくれました。
鈴木さん、須郷さん、感動と夢を与えてくださり、ありがとうございました。
このような貴重な学びの機会を設定してくださいましたベルマーク教育助成財団の関係のみな様にも心よりお礼申し上げます。
下校後のことです。運動場に跳び乗り(ジャンプ乗り)を懸命にする3年生のAくんの姿がありました。
子どもたちの中から、鈴木さんや須郷さんのような一輪車のエキスパートが出るかもしれません。
あきらめなければ、ひたむきに追い求めれば、夢はかなうもの、・・・・・・。
子どもたちの可能性は無限大です。