10月19日(水)、地域の方々が本の読み聞かせをしてくださるふれあい会活動がありました。子どもたちにとって、楽しく、ほっとする時間です。
1~4年生には、後藤さんが、大型絵本の『にゃーご』を用意してくださり、読み聞かせてくださいました。大きな絵は子どもたちの目をひきつけます。
このお話は、3匹の子ねずみとねこのたまおじさんとのユーモラスな心温まるお話です。はじめは、子ねずみを食べてしまおうと思っていたたまですが、子ねずみたちから、「おじさん……」とかわいらしく親しげに話しかけられ、優しさが掘り起こされていきます。子ねずみが「ニャーゴ」と叫んだ場面を、後藤さんが読んでくださったときには、子どもたちは自然ににっこりとしていました。『にゃーご』は、国語の教科書にも掲載されている作品です。ハッピーエンドの物語で、読んだ子どもたちみんなが好きになるお話です。
読んでいただいた後、みんなで「ニャーゴ」と叫びながら、後藤さんと一緒に写真を撮りました。子どもたちは、子ねずみになりきっていました。後藤さん、子どもたちの心を満たすよいお話をありがとうございました。
5・6年生には、伊藤さんが、幻想的な写真とイラストが添えられた『フォトストーリー・ニングル』を読んでくださいました。北海道に棲むといわれている小さな人間「ニングル」が主人公のメルヘン的なお話です。ニングルたちが、富良野の季節の移ろいの中で織り成す様々な出来事から、森の生命、自然のあり方、人間の生き方といったことを考えさせられます。ニングルたちは、人間がなくしてしまったもの、なくしてはならないものを、そっと教えてくれます。そして、ときに、鋭く指摘します。
伊藤さんは、子どもたちにニングルの思いや本の世界、テーマが伝わるように、大変丁寧にじっくり読み聞かせてくださいました。子どもたちは、清らかな物悲しげな表情のニングルを真っ直ぐに見つめていました。きっと感じることが多くあったことと思います。伊藤さんのお話によると、河口湖畔にある「河口湖ミューズ館」に行くと、ニングルに会えるそうです。今日、本を通して出会えたニングルに、会いに行ってみたくなりました。伊藤さん、心洗われる素敵な本を子どもたちに紹介してくださり、ありがとうございました。