6月19日(金)に、5・6年算数科の複式ガイド学習の授業研究を行いました。
当日の授業では、5年生は、小数÷小数、6年生は、分数÷分数の単元を学習しました。授業の進め方は、両学年ともに、ガイド学習です。
ガイド学習では、ガイド役の児童が授業を進行し、時間も設定し、課題を児童自らが、考え、話し合っていきます。時には、異学年と交流もしながら、課題を追究していきます。
教師は、両学年の学習の進行状況や児童の理解の様子を見極め、指示や助言をします。
本校では、高学年において、昨年度の後半からガイド学習を導入しています。児童自身のがんばりと、ガイド学習を推進している担任と教務主任の努力で、児童も教師も、ガイド学習にずいぶん慣れてきました。5・6年生には、自分たちで学習を進める力が、かなり付いてきています。
さらに、子どもたちの力を伸ばしたい、教師自身も授業力を付けたいと考え、今回は、ガイド学習に詳しい授業名人の林先生を講師にお迎えして、研究授業をしました。
林先生は、資料提示のあり方や書くことを多くすること、学習したことを掲示として残して次時に生かすこと、交流の場面を工夫することの大切さ、算数をもっと研究することの大切さなどを、具体的に丁寧に教えてくださいました。
また、子どもの気持ちを大切にする授業づくりについても、お話をしていただけました。「○○さんが、~と考えた気持ちが分かります。」といった言葉が、先生からも、子どもからも出るような授業をしたいというお話は、特に心に響きました。
また、町内の各小・中学校などからも14名の先生方にお越しいただき、授業参観後の研究協議では、複式学級の指導方法について、熱心にお話をしていただきました。
課題の設定・提示の仕方、学習内容の精選、既習事項を掲示するなどして目に見える形にしておくこと、「ずらし」や「わたり」の工夫、単式学級にも生かせる複式学級の指導方法についてなど、いろいろなことが話題になりました。多数の貴重なご意見を頂戴しました。
今後、北設楽郡においては、複式学級での指導が増えていきます。そんな今、複式ガイド学習についての研究授業を実践し、提案したことは、意義のあることであったと思います。
講師の林先生、ご参会の先生方のおかげで、大変充実した授業研究会になりました。ご指導、ご協力、ありがとうございました。
そして、複式ガイド学習に果敢に挑んだ5・6年担任の山本教諭と、支えた教務主任村松教諭にも感謝したいと思います。手前味噌ですが、子どもに力を付けたいというひたむきな研究姿勢には、頭が下がります。
最後に、一生懸命さが光った5・6年生の子どもたちのよさを書かせていただきます。
①8人全員が、自分のノートやホワイトボードに自分の考えを書いていました。
②ガイド役が司会進行の責任を果たし、チームでの学習がしっかりとできていました。
③話し手は、分かりやすく説明しようとし、聞き手も、友達の説明を懸命に理解しようとしていて、自分たちで何とか解決しようという意気込みが伝わってきました。
④分からないことがあったときには、「よく分からないから、もう一度説明してください。」「僕は、ちょっと自信ないんだけれど、教えてくれる。」などと言って、そのままにしないで、解決を図ろうとして、前向きに学習していました。
~5・6年生のみんなへ~
「19日の算数の授業は、緊張したと思うけれど、一人一人が真剣で、みんなでがんばっていて、とてもいい授業でした。分からないことや困ったことが素直に言い合える仲間って、すばらしいね。うれしいね。気持ちが分かり合える仲間だと、一緒にいて安心できるね。勉強もがんばれるね。楽しくなるね。みんなのこれからの授業を楽しみにしています。」
今回のガイド学習授業研究会は、本校の職員にとっても、ご参会いただいた町内各校の先生方にとっても、授業づくりを真剣に考え、見つめ直す、よい機会になったのではないかと思います。皆さん、ありがとうございました。