10月19日(水)に5・6年生と養護教諭の保健「心の健康」の研究授業がありました。
5・6年生は、この単元では、心の発達、心と体の相互の影響、不安や悩みへの対処について理解することをねらいとして学習しています。
19日の授業では、子どもたちは、自分や友達の経験をもとに、うれしかったときや悲しかったとき、緊張したときなど、いろいろな心の状態のときの、体の変化や様子について考え、話し合いや教師の説明などを通して、心と体の関係を見つけていきました。
まず、はじめに、毎朝、行っている自分の健康観察表にある、心と体の健康状態について見直し、心と体のつながりについての学習への関心を高めました。
助言の先生から、「健康観察表を見直したことは、自分の健康に目を向け、自分の問題として考えることにつながりましたね。」とのお言葉をいただきました。
養護教諭は、子どもの理解を深めたり、つまずきを克服させたりするために、写真のとおり、指導・支援のための教材・資料をしっかりと準備し、提示しました。
参観した教員は、みんな、感心し、研究協議のとき、若手の教員二人が、「教材研究の深さと教材の周到な準備に頭が下がります。勉強になりました。お手本にしたいです。」といったことを真っ先に語りました。
子どもたちは、自分の考えをワークシートに書いたり、グループで伝え合ったりして、心と体がつながっていることを学んでいきました。
5・6年生は、算数科のガイド学習や総合的な学習の時間の追究学習において、友達とかかわりながら学ぶ力をつけてきているので、その力を発揮して、自分の思いや考えを出し合うことができました。
また、養護教諭のゆったりとした口調の分かりやすい指示や説明、姿勢を低くしての優しい声かけは、子どもたちに安心感を与え、確かな理解を促していました。
「明日、誕生日のAさん、……」と微笑みながら指名をしていました。本校の養護教諭は、常に一人一人の子どものことを心に留め、気を配っています。子どもへの深い愛情が伝わってくる本当に温かい授業でした。
学習のまとめの場面では、日頃よりたいへんお世話になっている学校医の原田先生が、ビデオ映像で登場してくださり、本時の学習にかかわる貴重なお話をしてくださいました。
先生が登場されたとき、子どもたちは、びっくりして、次に、ぱっと笑顔に、そして、とても真剣な表情になりました。先生は、心配事ができて急に胃に穴が開いてしまった人の話を例にして、子どもたちに心と体がつながっていることを分かりやすく語ってくださいました。
学校医先生からのメッセージによって、子どもたちは学習したことを再確認することができました。心と体は影響し合い、つながっていることを、実感をもって理解することができました。
先生、ご多用の中、本校の授業にご協力くださいまして、子どもたちの記憶に残るメッセージをありがとうございました。
昨夕、6年Yさんは、ちょうど定期の受診で、主治医でもある学校医先生に診ていただきに行きました。そして、Yさんは、先生に保健の授業でのビデオメッセージのお礼をきちんとお伝えしてきたそうです。
Yさん:今日、保健の授業で、先生からの心と体のつながりのビデオメッセージを見ました。
先生:話が分かったかな?
Yさん:はい、とてもよく分かりました。ありがとうございました。
二人とも、にっこり (^_^)だったそうです。
授業についての研究協議の会では、講師にお迎えした経験豊富な養護教諭の先生が、専門のお立場から多くのお褒めの言葉と的確なご助言をくださいました。
~ご指導の一部~
○子どもをよく見て小さなことにも気付く感性がある。→やわらかい授業
○日頃の子どもとのかかわりが今日の授業につながっている。→温かい授業
○単元の系統性や指導事項をきちんと押さえている。→ぶれない授業
○意見を言えない子への心配りと支援の資料がすばらしい。→工夫がいっぱいの授業
○自分の考えや感想を長文でしっかりと書ける子どもたちに感心した。
○自己評価を項目を分けてすると、子どもにとって腑に落ちているがよく分かり、授業の評価もできる。
○担任との連携を大切にし、日頃の会話の中で情報交換と共通理解をするとよい。
○心が安定することは、明るい生活、学校全体をよくすることにつながる。
○養護教諭は保健のスペシャリスト。子どもも授業に期待する。子どもたちのために、今後も熱意をもってがんばってほしい。失敗もたくさんするとよい。チャレンジする気持ちを大切に!
親身なるご指導、ありがとうございました。
「教えていただいたことを今後に生かしていきます。」と、授業者の養護教諭は笑顔で語っていました。前向きです。
最後に、この場を借りて、授業を公開し、みんなに勉強の機会を与えてくれた5・6年生と養護教諭に、「ありがとうございました。」と言いたいと思います。