2月18日(水)、本年度最後の第11回ふれあい読み聞かせ会・お話会がありました。
1・2年生には、松井泰治さんが、『せかいでいちばん手がかかるゾウ』を読んでくださいました。
このお話に登場するゾウは、実在のゾウです。東京都武蔵野市にある井の頭自然文化園にいる、今年の1月で68歳になった日本最高齢のアジアゾウ「はな子」です。
松井さんの読み聞かせで、「はな子」が、「せかいでいちばん手がかかるゾウ」とどうして呼ばれるようになったかが、よく分かりました。
ゾウも人間と同じで、年をとると、しわも多くなり、歯も抜けてしまいます。歯が、1本、また1本と、どんどん抜けていく「はな子」。
「はな子」が食べものを食べやすいように、飼育員さんたちはいろいろな工夫をしていきます。大好物のバナナも、バナナダンゴにしたりと、「はな子」のために手をかけます。
松井さんは、「歯が抜けちゃったら、困るよね。」「『はな子』は、どうなっちゃうのかね」などと、子どもたちに語りかけながら、穏やかな声で読み聞かせをしてくださいました。
「はな子」は、おばあちゃんだけど、甘えん坊です。手がかかるけれど、とってもかわいいです。
子どもたちも、「はな子、もっともっと長生きしてね。」と思ったに違いありません。
「はな子」と飼育員さんの絆の温かさに、胸がじいんとなるお話でした。
3・4年生には、加藤由紀さんが、『10分で読めるとんち・わらい話』を読んでくださいました。
由紀さんが読み聞かせてくださった本は、一休さんや吉四六さん、彦一さんなどのとんち名人の話をはじめ、日本と世界のわらい話がたくさん載っている本です。
由紀さんは、毎回、担当する学年にぴったりの本を選んでくださいます。今日の本も、中学年向きの大変愉快な本でした。
また、本の帯には、「朝の10分間読書にぴったり」と紹介されていました。よい本を選んでいただきました。
ユーモアたっぷりの由紀さんの読み聞かせのおかげで、教室に明るい笑い声が響きました。
気分が落ち込んだときに読むと、元気になれそうな本です。
5・6年には、加藤博俊さんが、「百年の森づくり」と題して、きららの森のブナのことやブナの苗木を植樹する活動について、お話をしてくださいました。
設楽町田峯段戸の原生林きららの森では、今もブナの大木が生きていますが、地球温暖化や酸性雨、動物による実生の苗木への害など、様々なことが原因で絶滅の危機に直面しています。
加藤さんは、「森」を愛し、「森つくり」を大切に思われ、ブナの森を守ること、ブナの苗木を育てることに、一生懸命取り組んでおられます。
今日は、ブナの森の現状や、ブナを守り、育てる活動について、何枚もの写真やブナの枝の実物を用意して、大変分かりやすく教えてくださいました。
子どもたちは、お話をしてくださる加藤さんや提示される写真を、真剣な眼差しで見つめ、集中してお話を聞いていました。
子どもたちは、自分も、ブナを守りたい、森づくりをしたいという気持ちを、強くもったようです。
今月の27日に、5・6年生は、加藤さんと一緒に、加藤さん所有の設楽町沖ノ平の山林で、ブナの植樹をさせていただきます。
今日のお話は、その事前学習としても役立つ、ありがたいお話でした。
5・6年生と担任も、「ありがとうございました。27日のブナ植樹体験もお願いします。」と言っていました。ブナ植樹体験が、一層楽しみになりました。
本年度、ふれあい読み聞かせ会員の皆様には、子どもたちのために、ふれあい会(読み聞かせ会・お話会)を、11回もしていただきました。
皆様のお話と愛情は、子どもたちの心と頭にたくさんの糧をくださいました。
ご多用の中、本当にありがとうございました。厚くお礼申し上げます。
子どもたちは、ふれあい会をとても楽しみにしています。
引き続きのご支援をよろしくお願い申し上げます。