11月28日(月)遠足を行いました。今年は中・高学年が鞍掛山登山、低学年が寒狭川上流と伊那街道巡りでした。
鞍掛山は四六時中清嶺小学校を見下ろしてくれています。一斉下校の折には誰もが必ず見上げる山です。ごくごく身近な山であるにもかかわらず、その頂に足跡を残している子どもたちは多くありません。身近すぎてかえって足が遠のいているのかもしれません。「学区の山・ふるさとの山に一度は登っておこう」「鞍掛から学校を見下ろしてみよう」いろいろな思いに支えられたのでしょう、子どもたちは元気に無事に登山を楽しんできました。
鞍掛山には東海自然歩道が通っています。旧鳳来町と設楽町を結ぶことになるこの自然歩道は、三河山地の魅力を満喫することができます。この魅力に誘われて、かつては多くの登山者がここを訪れました。今回、途中休憩をさせていただいた塩津温泉の『てんじん旅館(現在営業はしていません)』は、登山者の常宿であったそうです。植林された杉・桧が大きく育ったために景観を遮られるのが少々残念ですが、『てんじん』からはつるつるの屏風岩(一枚岩)や鋸状の尾根筋、いくつもの石塊を眺めることができたそうです。それらの四季折々の移ろいは見事なものであったとか。この地域の大きな財産といえそうです。
寒狭い川を遡っていきますと、裏谷高原に行きつきます。1・2年生の徒歩遠足で裏谷までというのは少々酷ですので、昨日は清流公園まで行ってきました。公園までは田口線(鉄道)と森林鉄道(木材運搬用)の軌道跡を辿って歩いていくことができます。昨日は都合があって田口線跡は歩きませんでしたが、設楽の中心産業であった林業と寒狭川とのかかわりについて、ほんの少しですが感じてもらえるものがあったかなと思っています。また、旧伊那街道を歩いてみました。自動車などという便利なものは想像もできなかった時代の物流について話もしましたが、子どもたちは何を思ってくれたでしょうか。
みんな10㎞以上の距離を元気に歩き通すことができました。誰もが「良い遠足だった」と思っていてくれると嬉しいですね。